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地下鉄の階段を利用する人、なんか凄くいっぱいいる。
昨日も今日も、明日も階段は踏まれ続ける。ずっとずっと。
67kg → 48kg → 73kg → 61kg → 14kg+57kg → 69kg →
犬の散歩。私は運動不足気味のからだを、どうにかするため犬と一緒に街に出た。
駅前の茶色のベンチで休憩。ちょっと疲れたね。水たまりで靴下が濡れていた。
地下鉄からヌラヌラ出てくる人はみんな。みんな上を見た。
中年サラリーマンも、厚化粧OLも、黒メガネ学生も、金髪美女も。
詳しく言うと、上を見ている人を見て、みんな上を見始める。
パンデミック。それは鳥インフルエンザみたいに感染した。
すこし前まで小雨が降っていた空。
灰色の雲に薄っすらと太陽の光が見えるだけだ。
リードに繋がれた犬は首を傾げてから 口をひらく。
「ねえ、ロケットでもとんでくるの?」 小声で、ベンチに座る私に。
「ううん。 食べちゃうんだ、月が太陽のことを。 だからみんな見てるの。」
大衆が揃って空を見上げる姿は、SF映画のワンシーンのようだった。
地球最後の日に私はいないに決まってる。だけど人類は今日と同じように空を見上げるだろう。
私たちと同じように。(…ってなんだこれ。)
投稿者 rau9xi | 返信 (0) | トラックバック (0)